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正式名称は「後世に残すべきデジタルゲーム100選」だったか、そんなような気がする

ゲーム研究会メンバーが主観でひとり最低二つずつ上記の100選に該当するであろうゲームを選び
可能な限り客観的にレビュー、紹介する企画でございます(多分)

特にどこからも許可を得ず、先走って書くため、後々修正するかもです。


わたくし、ジャーキーが先ず最初に紹介するのは「魔界塔士Sa・Ga(GB)」。です。ではいってみよう。


1989年12月にスクウェアから発売されたRPGである本作は今の大学生あたりの年齢層にはあまり馴染みが無い作品かもしれない。しかしこれに存在する「ラスボスにチェーンソー(即死武器)が効いてしまう」という有名なバグならネットが発達した昨今ならば聞いたことがある人も多い筈だ。もはや本作の代名詞といっても差し支えないとさえ言われている。これをもとにしたパロディも後年の作品にたびたび登場していたりする。

とまあ、ネタの紹介からになってしまったがこの作品は意外と知られていない事実として、スクウェア初のミリオンセラーの作品であったり、携帯機では初のRPGとなった作品だったりする。
このゲームが発売されるまで、風潮としてゲームボーイは「テトリス」に代表されるようなシンプルなゲームを遊ぶ、という印象が強かった。

そんな中で上記のようにミリオンセラーをとばしたこの作品だ。100選に入ったとしても十分な作品としての質の高さがある。さらにスクウェア(現スクウェア・エニックス)、いやゲーム業界全体に与えた影響は非常に大きく、歴史的な観点から見ても高い価値のある作品であるといえよう。

携帯機初のRPG、となればやはりその内容に相当慎重にならざるを得なかったであろう。
それまでにあった、それまでにあったRPGシステムの流用や、もっと言ってしまえば単なる移植でも十分だったのかもしれない。しかし、そんな状況下でも、あらゆる事に意欲的に取り組んだ結果、プレイヤーへの印象を、ゲーム業界に与えた影響を強烈にしていたのだと思う。


システム面もその一つである。先ずはそれからみていこう。

例えばキャラクターの種属のシステムだ。「にんげん」と「エスパー」に関しては成長システムに大きな違いがあり、エスパーは戦闘を重ねてランダム的な成長を繰り返す一方で「にんげん」は完全にアイテム依存の成長である。これだけでも昨今のゲームとは大きく異なるが「モンスター」という種族は最近のゲームから見ても非常に珍しく、おもしろい。
モンスターは戦闘終了後、敵の肉を食べて新しいモンスターに変身する。強いモンスターの肉を食べれば強くなるが、逆に弱くなることもあり肉を食べるたびにドキドキ感を味わうことになる。

尚、この際のステータス、技等は同名の敵モンスターと全く同じである、敵のステータスに充てられるデータをプレイヤーが使う方向にも利用する。それはゲームボーイという容量が少ないことを考えると、見事な工夫の賜物であり、挑戦的な試みのシステムといえるだろう。

また、このゲームはレベル制を廃止している、FF2の延長であるからかもしれないのだが
こうなったのはそもそも携帯機であるGBは当然ながら画面が小さい、にも拘らずRPGのようなジャンルはどうしても言語情報が多くなりがちだ。
そのあたりも「シンプルなゲームを遊ぶためのもの」の一因だったのかもしれない。
そのため可能な限り省ける箇所は省く、という意識があったのかもしれない。
またこれのメリットとして携帯機という性質上、電池等の持続に問題があったはずなのでレベリングのような作業は不向きだったのだろう。
どこでもセーブが可能というシステムも併せてそれを見据えたシステムは秀逸である、と言える。


また世界観、それに付随するシナリオもその一つに数えられる。

このゲームはあらゆる環境をを4色で表現するため巨大な「塔」という概念を持ち出した。
あらゆる世界がそこに内包されており、その中で最上階(23階)から続く楽園を目指していく、というのが大まかなストーリーである。
下の階層ではそのストーリーがシンプルに進んでいく、いかにもそれまでRPGでありがちの世界(1階の地上世界、4階の海洋世界、10階の空中世界)のだが16階ではバイクで移動したり、ビルが建っていたりする。今でこそ、このような現代風の世界観はありふれたものとなっているが当時としては斬新なものだった。

16階のボスを倒せば最後23階の扉の前にいるボスを倒しに行くだけ…なのだがその間に存在する世界でこの塔の現実の一部を知ることになる。それにおけるイベントの印象は強烈だ。
特に19階~21階のイベントは、表現力に乏しいハードだからこそできたイベントとも言われており、このゲームの殺伐さを十二分に表現している。

ゲーム中のセリフ回しも独特であり、1つのネタとしてプレイヤーに与える印象を強くしている。
本来なら店主が言うであろう「いらっしゃい」が「なんの ようだ!」となっていたり、
「だれが はいっていいと いった!」→「おれだ!」といったようにエッジが効いている。


いい意味で、挑戦的で、常識から外れたRPGだったのである。

これらの様々な挑戦が、この作品を盛り立てていき、ゲームボーイ、携帯機の可能性を大い示した。余談ではあるが「ポケットモンスター」も本作が示した可能性から作られた作品の一つである。
(参考:http://www.nintendo.co.jp/nom/0007/taidan1/page02.html)

発売から既に20年以上が経過した作品ではあるが、リメイクも多くなされている。機会があれば、是非手にとって遊んでみて欲しい。今プレイしても、きっと面白い作品だから。


文責:ジャーキー
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